イタリア留学4週目

予想通り新メンバーが3人、入ってきた。

フランス、スペイン、スイスからの女性。

 

私が入学した時から残っているのは、韓国のヘイウォン、ベラルーシのエレナ、ドイツのおじさんラルフになってしまった。

 

先週までずっと過去形を勉強してきたが、

今週のAlbertoの授業は、簡単な地図を見ながらどこに何があるか伝える練習

Nicoloの授業は未来形を勉強することになった。

Albertoは、プリントを配って勉強するよりも最近はフリートークを重視している。

まず授業のはじめに

「Novita?」ニュースはある?

と一人ひとりに何かしら話をさせて、他の人に質問をさせる。

 

今日は、授業が始まる前ヘイウォンから

「ねえ、この歌知ってる?

 ナントカかんとか〜〜(韓国語) ネーロネーロネーロ♪ナントカかんとか〜〜♪」

「ん?知らない、繰り返して〜」(下手だな)

「ネーロネーロネーロ♪ナントカかんとか〜〜♪」

「ごめん、わかんない」(やっぱり下手だな)

「えー、韓国ではすごく有名だよ。ちょっと待ってこれ見て」

「あー!黒猫のタンゴ!知ってる知ってる!(日本版レコードの画像を見せてくれた)

ネロってイタリア語だよね?(黒の意味)韓国でもイタリア語で歌ってるの?」

「韓国語で歌ってるけど、ネロは猫の名前になってる」

「へ〜〜」

そんな話をしていたら、ちょうどAlbertoが教室に入ってきて

「ん?何を歌ってるの?」

「ネーロネーロネーロ♪ナントカかんとか〜〜♪」

「"Volevo un gatto nero"!」(直訳で 黒猫が欲しかった だと思う)

 

AlbertoがYoutubeで小さなイタリア人の女の子が歌っているムービーを見つけてみんなで一緒に聞いたり、他にもマンマが子供を寝かせるために歌う歌があるよと言って教えてくれたのが

「La ninna nanna」 子守唄 

www.youtube.com

 

一方Nicoloの授業は未来形「Previsione」。ここからは私にとって未知の世界。

この未来形は、単純にこれからすることを指すのではなく、「予想、予定」を話すときに使うとのこと。

例えば「明日、会社に行きます」これは毎日のことなので未来形は使わず、

「明日、雨が降ります」や「明日、病院に行きます」これは予想、予定なので未来形を使う。そんな基本を教えてもらい、

 

Facciamo una attivita!

Nicolo「グループの中で一人Maga(占い師)になって、他の人はお客さん。さあ、このタロットをめくって出てきたワードをつないで、未来を話してあげて!」

 

Magaエレナ「.....う〜〜〜ん、見えます.....全て見えます.....ハッッ」

(なりきるなあ)

「テルミの未来は.....ある男性から電話がかかってくるでしょう。そしてその人と結婚するでしょう......そして....Oh....No....毎日喧嘩ばかりするでしょう....」

「えーーーひどい!笑」

 

Magaテルミ「ヘイウォンの未来は.....んん!超金持ちの人と結婚しますね。ただし80歳よ。でも安心して、すぐ死ぬから。そして素敵な城を遺産として受け取れるでしょう....」

 

だんだん適当になってくる。

 

Magaヘイウォン「テルミの未来は.....ああ!30歳の超かっこいい男性と結婚する!だけど浮気されて、財産も全部浮気相手に持ってかれるね!」

 

これみんな片言で話しているが、伝わっているのがすごい。

外国語で冗談を言えるのが、なんとなく上達しているような気分になる。

そして日本語が下手になっている気がする。

 

イタリア留学20日目

「Che giornata!」

なんて日だ!

 

3週目最後の授業は、イタリア人Carloの悲惨な1日を描いたイラストに沿って過去形や接続詞を用いで話す練習をした。

朝起きて、シャワーを浴びようとしたら使えなくて、会社に向かう途中雨が降り、タクシーに乗ったら渋滞で遅刻して、昼食を食べる時間もなく働いて、、、

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Che giornata!

 

今週のAlbertoの授業はずっと、近過去形(passarto prossimo)半過去形(imperfetto)を勉強していた。

近過去は日本語で言う、「〜〜〜をした」

半過去は「〜〜〜をしていた」

日本語に変換するとあまり迷わないが、長文になると混乱してくる。

 

この悲惨な1日について話すトレーニングは難しかったが、かなり面白かった。

難しい単語や動詞も必要なく、文章を組み立てて話すことに集中できた。

 

そして今週は新しい生徒は参加せず、6人の少人数だったので落ち着いて授業は進んでいった。結構みんな好き勝手に喋り出すため、人数が多いとカオスになることも多かった。

ハンスとイザベラが卒業していくので、金曜日はみんなで学校近くのバールでSpritzを飲んだ。

Nicoloも通りがかり、一緒に付き合ってくれた。

 

「今週は人が少なくて、よく勉強できて良かった」

「きっと来週は新しい人が来るよ」

 

Elena「私はこのクラスが本当に好き。みんなSimpatico! 二人が抜けていくのが寂しい。だって私たちはたくさん話したよね。はじめの週はあまり話さなかったの。」

ベラルーシの美女Elenaは私が来る前の週から通っていた。

 

イザベラはカリフォルニアの女性弁護士で、バカンス中でも仕事のために授業を休んだ日もあったが、話好きでクラスのムードメーカーだった。

そして最後はみんなにSpritzをご馳走してくれた。

 

「Non piove」 雨は無しね(泣かない のイタリア語がわからないので)

と言いながらハグをして別れた。

 

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イタリア留学3週間目

そんなこんなであっという間に3週間がたった。

 

相変わらずボキャブラリーは少ないものの、最低限の形容詞を覚えたため表現の幅が広がってきた気がする。

今週からRobertaがvacanzaのため、代わりにNicoloという男性の先生が来た。

多分年下だと思うが、ゆっくりとした優しい口調に低音ボイスが加わり、ちょっとくらっとした。

 

今週のNicoloの授業は、イタリア人の暮らし、休暇、住居、食材、料理、店での買い物の仕方などについて。

一通りイタリアについて学んだ後、

「イタリアではこうだけど、あなたたちの国ではどう?」

どんな家に住んでいる?休暇はどう過ごす?どんな朝食を食べる?

といったテーマでみんなで会話をする。

こんな時、私がクラスメイトにとっての日本代表になってしまうのだが

意外とみんな、日本についての知識を多少なりとも持っていることに驚いた。

「東京の家ってすごく小さいんでしょ?でもすごく高い」

「寿司を手で食べるんでしょ?」

「えーっとKARAOKE?」

とにかく「Sushi」というだけで結構盛り上がる。そして色々質問される。

 

「東京に住んでると、東京以外で友達を作るのが難しいんじゃない?」

「Non lo so」知らんがな

 

「日本人は13という数字が嫌い?」(ヨーロッパでは不吉な数字?)

「13についてはよくわからないけど、日本で「4」は死と同じ音だから嫌われる。」

「じゃあビルでは4階は何て言うの?」

「え、、、4(quattoro )」

多分4に変わる別の言葉があるはずだと思われていたのだろうが、私のボキャブラリーでは4には二つの音があって「よん」は大丈夫で、、、病院では404号室は無くて、、、などと説明することは出来なかった。

 

Nicolo「イタリアの朝食は甘いものを少し食べるけど、日本はどう?」

私「si mangia il riso, zuppa di miso, l'uovo ...e  il pesce crudo!」

米、味噌汁、卵、それと焼き魚を食べます!

Nicolo「il pesce crudo?? crudo??」

私「Si crudo!」

この時私は「焼き魚」と言っていたつもりだったが、実際は「ナマ魚」と言っていた。

まあいいか、、、Sashimi も和食だし、、、。

 

そして今日は、イタリア料理(地中海料理)がユネスコ無形文化遺産であり、その理由はその食生活によってイタリアが長寿の国であるから、というテーマで話した。

Nicolo「日本もそうだね、イタリアと日本が長寿の国一位二位になっているよね」

クラスメイトHans「日本人はすごく働くじゃない?それなのにどうして長寿なの?」

私「えっっ、、、私たちはよく魚、野菜、豆を食べるから」

(これを伝えるだけで5分くらいかかっている)

後から医療の質や保険制度についても思いついたが、やはり私のボキャブラリーでは伝えることが出来なかった。

 

保険制度や現在の若者の食生活について簡単にまとめたから、明日Hansに伝えよう。

 

 

 

 

 

イタリア留学1週間目

そんなこんなであっという間に1週間がたった。

イタリアの私立の語学学校は、最短1週間から通うことができる。

バカンスで近隣の国から来ている人たちは1週間で卒業(?)して、翌週また新しい生徒が合流する。

朝から昼まで授業を受けて、午後は観光したり、学校が主催するイベントに参加したり(料理教室が人気)。

旅行で訪れるより、ちょっと深くベネチアを知ることができる。

 

Albertoの授業はフリースタイルというか、まず、昨日なにした?とか週末なにした?から始まって、誰かが「ベネチアの特別なドルチェを食べたい」というとオススメのパスティッチェリア(お菓子屋さん)をホワイトボードにいくつも書いて、地図とともに紹介してくれたり、それで1時間使ったりする。

もちろんちゃんと授業らしくプリントも配る。

ある時イタリアの州の話題になり、ちょうど私が持っていたクリアファイルのデザインがその20の州をモチーフにしたもので

「これコピーしても良い?これを使って勉強しよう」と言ってみんなに配った。

「家に帰ったら、これを切り抜いてパズルにしたらいいじゃない!」

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それぞれは州の形だが、主な街の名前のみ書いてあったため、州を言い当てるクイズになった


1週間で卒業していく人たちが多いためか、授業はあまり連続性がない。

1日ごとに、過去形、形容詞、体の部位、昔のベネチアについて など異なるテーマで授業が進んでいった。

私はこのクラスでは落ちこぼれで、隣に座っているヘイウォンがイライラしながらも助けてくれる。(たまに怖い)

AlbertoとRobertaもこまめに

「Terumi, va bene? hai capiti?」大丈夫?わかった?

と聞いてくれる。

 

宿題もたまに出て、それ以上に部屋で勉強すれば良いのだが、調子に乗って街をウロウロしているとあっという間に夕方で、時差もあってぐったりして、家での勉強は捗らなかった。

※この日記を書き始めたのも1週間経ってからです

 

そして週末は、リアルト橋の近くにあったカップに入った食べ歩きスタイルのスパゲッティ屋でイカスミスパゲッティを食べ、3日間ほど腹痛に苦しんだのであった。。。。

 

 

 

イタリア留学3日目の2

(え。。。。開かないんだけど。。。)

定期券、間違えたのかも。

 

ヴァポレット乗り場には券売機があってそこでもチケットを買うことができる。

とにかく家に帰るため、チケットを買わなくちゃ。

券売機をよく見ると、Card infomaition というボタンがあった。

自分のカードを差し込むと、カードの情報が表示された。

 

Da 01.06.2018

 

有効期間は6月1日から を意味する。

(げ。。。今日まだ5月29日なんだけど。。。やっちまった。。。)

それから3日間、一回券を行き帰りに買うはめになった。

ただしこのVenezia Unicaカードを持っていればタバッキ(そこらじゅうにある小さな売店)や土産物屋、チケット売り場で€1.5で一回券を買うことができる。

 

とりあえず近くにあったバッグ屋さんに入って

カードを見せながら

「posso comprare 1way ticket?」一回券を買えますか?(1wayのイタリア語がわからなかった)

店員の女性「Si」

なんかの機械にカードを通す

女性「あれ?あなたのカード1ヶ月分使えるわよ?」

「Ah si? Ho capito grazie」そうなの?わかったありがとう。

(あれ?やっぱり使えるのかな?時間差?)

 

もう一度ゲートにカードをかざす。

やっぱり開かない。

 

今度は、ヴァポレットのチケット売場のカウンターで聞いた。

「Si, €1.5」

カードに€1.5 チャージされる仕組みらしい。

恐る恐るカードをかざすと・・・・

開いたーーーー!

ふう、これで家に帰れる。

 

次の日、ヘイウォンに

「私、カード間違えて買っちゃった。6月1日からしか使えない」と話すと

「いや、このカードはいつも毎月1日からしか使えないみたいよ」

「え!そうか。あのチケット売場の女性はそのことを言っていたのかも」

 

ちなみにヴァポレットのチケットはオンラインでも買える。Venezia Unicaカードを登録すれば一回券も€1.5で買える。

毎度タバッキに行くのが面倒で、ヴァポレット会社のアプリをダウンロードしてクレジットカードで買おうと思ったが、なぜかVenezia Unica カードのシリアル番号を入力してもNot foundになってしまって使えなかった。

 

※6月1日から定期券はちゃんと無事使えました!

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通学路

 

 

イタリア留学3日目

Facciamo una attivita.

直訳すると「私たちは活動しましょう(?多分。activityのこと)」

AlbertoとRobertaは授業の中でこの言葉をよく口にする。

ちょっとしたゲームや、その日学んだ動詞や形容詞を使ってグループで質問したり答えたりすること。「実践してみよう」的な意味だと思う。

 

この日は三人一組になってすごろくをした。サイコロを振ってコマを進めた先に書かれていることに答えていく。(ドラえもんのコマがあったからそれにした)

Un Libro che hai letto あなたが読んだ本について

Un posto bello che hai vistitato あなたが訪れた美しい場所について

Una bella canzone che hai ascoltato ultimamente あなたが最後に聞いた美しい歌について

などなど。

Coreanaの子(名前はヘイウォン)はすらすら話せていたが(彼女はレベルが高い)、私ともう一人オーストリアの女性は「アー、ウー、ンー・・・」状態。単語単語をつなぎあわせ、あとはアイコンタクト。

 

「....もう、いいよね?」

「Si, 次行ってみよう」

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イタリア語は圧倒的に英語話者が有利だと思った。

日本人にとって難しいというよりは、英語とよく似た単語が多く英語話者なら直感的に理解できることが多いのだと思う。クラスはほとんどが英語も話せる西洋人。スピーキングのレベルとヒアリングのレベルに差があって、先生の言うことは割とすぐ理解しているようだが、自分が話すにはまだ言葉が出てこない、彼らにはそんなチグハグさを感じた。一方私は、先生の話は50%しかわからないし、ボキャブラリーは少ないものの、課題に沿ってフレーズを組み立てたり、話したりすることは割と上手く行っていた。(と思う)

 

授業の後、ヘイウォンが「ヴァポレットのカード作った?」と聞いてくれた。

「いや、まだ。今日作る」

「私も。一緒に行こう」

 

私の滞在先はヴァポレットを使わないとたどり着けない島「Giudecca」にある。毎日ヴァポレットに乗る人のために定期券が用意されている。これを買わないと一回7.5ユーロ(千円弱)というアホみたいな値段を払うことになる。

ローマ広場の近くにヴァポレット会社のオフィスがあって、そこに二人で向かった。

まず「Venezia Unicaカード」(ベネチアを観光する際に博物館や美術館がちょっと割引になるカード。50ユーロ)を買う。

それに一ヶ月のヴァポレット定期券(37ユーロ)を合体させるシステム。

 

カウンターで、パスポートを見せながら

ドキドキ・・・・

「voglio vaporetto biglietto 1 mese」一ヶ月分のヴァポレットチケットが欲しいです

「Venezia Unicaカード持ってる?」

(....あれ、一緒に作ってくれるんじゃないのかな)

とりあえず初日に買った一日券を見せた。

「これだけ持ってる」

「これは一日券だから使えないよ」(当たり前)

「1mese voglio....」一ヶ月....欲しい....

なんだかわからないが理解してくれてVenezia Unicaカードを作る流れになった。

「Studentessa?」学生?

「Si」

「Dove?」どこの?

「Isutituto venezia」

パスポートの情報と、Need your address と言われた。

「A Venezia?」ベネチアの?

「No,Your Country」

小さいメモ用紙を渡されてそこに自分の住所を書いた。

緊張して Ibaraki を  Idaraki と書いてしまった。

あと何枚か契約書にサインした。全然読んでないけど。

顔写真も撮って、自分の顔がプリントされたカードが完成した。

作ってる最中に「なんとかかんとか?」と聞かれて

「Sucusa non capisco....」ごめんなさいわかりません

「なんとかかんとかGiugnoなんとか?」

Giugno(6月)だけ聞き取れたので、6月までの一ヶ月で良いのよね?と聞かれたと思い

「Si」と答えた。

 

隣のヘイウォンも定期券をゲットできたようだ。彼女は一年間ベネチアにいる予定らしい。

 

 

その後、学校が主催するアクティビティに参加した。学校の周りをスタッフが案内してくれる遠足みたいなもの。別のクラスの日本人女性も参加した。彼女が日傘を広げると「Wow Fantastica! Giapponese!」と盛り上がった。

スタッフが一生懸命、この城は〜〜〜この教会は〜〜〜と説明してくれたけど全部イタリア語のためほとんどわからなかった。

正直眠かった。一緒に回っていたグループの何人かはいつの間にか消えていた。

 

一通り説明した後、

「じゃ、解散!」

てな感じでスタッフは去って行った。

(え、ここどこ?結構歩いてきたけど)

一緒に回った日本人女性と、オーストリアのマダム二人と一緒に

「え、なにこのシステム???どうやって帰るの???」

とオタオタしていたら、別のグループの一人の女性が、こっちだと思うと言って一緒に学校まで戻ってくれた。Grazie....

 

疲れて、学校の前のバールで休憩。

日本人女性は、一週間の滞在で、明日は料理のアクティビティに参加するそう。

オーストリアのマダム二人は、私と同じ滞在先だった。

その日からすれ違うたび「Ciao, Giudecca girl」と呼ばれた。彼女たちも一週間だそう。コーラをご馳走になった。

 

家に帰るため、ヴァポレット乗り場に行き、初めて定期券を使う。

乗り場にはカードをタッチする機械があり、Suicaのようにカードをかざせばゲートが開く。

 

と思ったら、開かない。。。

(え。。。。)

 

続く

 

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イタリア留学2日目

 授業初日。

前日に下見をしていたので、迷うことはなかった。

朝のヴェネチアは、登校するヴェネチア大学の学生、観光客で狭い道がぎゅうぎゅう。

イタリア語で道はStrada だが、ヴェネチアの狭い路地のことを、ヴェネチアの方言で「Calle」、小さい広場はPiazzaではなく「Campo」と言うことを後の授業で教わった。

 

授業初日は、8:45に学校に来るように言われていた。レベルチェックをするためだ。校舎に入ると、アジア人女性が二人いた。(日本人かな?)

近づくと、日本語で会話していたのでとっさに話しかけた。

「日本人ですか!?実は今日が初めてなんです」

「あ〜!私たちもです!」

50代ぐらいの女性と、二十歳くらいの女の子だった。

おしゃべりしながら、しばし座っていると初日の人は受付に来るように言われた。

受付には、Elisaというイタリアーナがいた。彼女は私が日本から学校に申し込みをした際、丁寧に対応してくれた事務スタッフだ。

「Ah! Buongiorno Elisa! Sono Terumi!」

「Ah テルミさんデスネ〜!Piacere! 」

彼女は日本語が話せる。

申し込み内容を確認しながら授業料と宿泊費の支払いをした。

そのあと、レベルチェックをするため校長と個室へ入った。

校長「Mi chiamo Maddalena , Come ti ch..」

「Mi chiamo Terumi! Piacere」(おっと、校長が言い終えてないのに焦って被せてしまった)

「Di dove sei?」どこから来ましたか

「sono di Tokyo」東京からです

「Quanto tempo hai studiato l'italiano?」どのくらいイタリア語を勉強しましたか?

「1 annno, 90minuti.....settimana...(うう1年間、一週間に1回90分学校に通いました が言えない。。。90分しか勉強してないように思われたかな・・・)」

(今ならOngni Lunedi al 1 annno(毎週月曜日に1年間)くらいは言える)

「...OK, Livello 2. だけど必要な時にレベルは変更できる。日本人にとってイタリア語での会話は一般的に難しいから。」のようなことを言われながら教室に案内された。

 

教室で一人で待っていると、他の学生が入ってきた。

「Buongiorno,Piacere. Oggi sono prima volta」私は今日が初めてです

「Ah どこから来たの?どのくらい勉強しているの?僕は4週間!」

ドイツ人のおじさんが相手してくれた。

 

 

先生が入ってきて、それぞれの自己紹介が始まった。

クラスメイトはドイツ人、カナダ人、オーストリア人、ベラルーシ人、ポルトガル人、韓国人。

みんなバカンスできているようだ。年齢層は高い。

Pensonata(マンションオーナー)が三人もいた。

 

先生は二人いて、一時限目はAlberto。 彼はイタリア語教師とミュージシャンの二足のわらじを履いているそう。30代後半か同じくらいかな?

ゆる〜く会話を楽しむような、リラックスした雰囲気の人だ。

金曜日はラジオの音楽イベントに行くから、別の先生になるよーと言っていた。

 

高齢は82歳のTedesca(ドイツ人女性)。ボケ防止(多分)のため勉強しているそう。このおばあちゃんはとっても可愛くて勉強熱心で素敵な女性だ。

Coreanaの女の子と仲良くなり、彼女が日本語を知りたいと言って、毎日授業が始まる前二人で「あ!い!う!え!お!か!き!く!」とだいぶ大きな声で練習していて、結構迷惑だったかもしれないが、

「あなたたちの言語はとっても美しくて好きだわ、まるで歌を歌っているみたい」

と言って楽しんでくれた。

 

とにかく一回目の授業は、先生のキャラクターもあって和やかな雰囲気で進んだ。だがしかし、Albertoはかなりゆっくりはっきり話してくれているのがわかったが、私のボキャブラリーはかなり少なく、50%くらいしか理解できなかった。。。

クラスのみんなは結構喋ってる。。。

自己紹介を終えると、プリントが配られた。

再帰動詞のレッスンだ。日本で勉強済みだから問題なかった。

再帰動詞を使ってフレーズを作り、発表してく。

・・・あれ?みんな結構つまづいてる・・・さっきまでペラペラしゃべっていたのに?

すごくフレンドリーだったドイツ人のおじさんもめっちゃ緊張しながら読んでいるぞ・・・

(後に、ペラペラ話せるのかと思ったらみんな知ってる単語を並べて文法もめちゃくちゃで、思いついたまま口にしているだけだったと気づく。)

カナダの若い男女二人は、明らかにレベルが上だった。三日目、彼らはレベルチェンジして別のクラスになった。

 

二限目の先生はRoberta。元気でチャキチャキのイタリアーナって感じの小柄な女性。

そしてみんなが思いつくままに発した言葉を拾って、丁寧に解説してくれる。

「もし早すぎたり分からなかったら、Roberta! Stop!  Ripeti(繰り返して)!といつでも言ってね。何も問題ない。ここは学校だから。」

新しい単語が出てきて「Cosa significa?(どんな意味?)」と聞くと一生懸命イラストを描いて見せてくれる。それがとっても可愛い。

アクセントの説明をするときも、体を前へ後ろへ動かして、みんなもつられて動く。82歳のおばあちゃんも動く。

 

イタリア語を勉強することは、イタリアの文化を理解すること。

きっとイタリアがもっと好きになって帰ってくるんだろうなと思った初日だった。