イタリア留学2日目

 授業初日。

前日に下見をしていたので、迷うことはなかった。

朝のヴェネチアは、登校するヴェネチア大学の学生、観光客で狭い道がぎゅうぎゅう。

イタリア語で道はStrada だが、ヴェネチアの狭い路地のことを、ヴェネチアの方言で「Calle」、小さい広場はPiazzaではなく「Campo」と言うことを後の授業で教わった。

 

授業初日は、8:45に学校に来るように言われていた。レベルチェックをするためだ。校舎に入ると、アジア人女性が二人いた。(日本人かな?)

近づくと、日本語で会話していたのでとっさに話しかけた。

「日本人ですか!?実は今日が初めてなんです」

「あ〜!私たちもです!」

50代ぐらいの女性と、二十歳くらいの女の子だった。

おしゃべりしながら、しばし座っていると初日の人は受付に来るように言われた。

受付には、Elisaというイタリアーナがいた。彼女は私が日本から学校に申し込みをした際、丁寧に対応してくれた事務スタッフだ。

「Ah! Buongiorno Elisa! Sono Terumi!」

「Ah テルミさんデスネ〜!Piacere! 」

彼女は日本語が話せる。

申し込み内容を確認しながら授業料と宿泊費の支払いをした。

そのあと、レベルチェックをするため校長と個室へ入った。

校長「Mi chiamo Maddalena , Come ti ch..」

「Mi chiamo Terumi! Piacere」(おっと、校長が言い終えてないのに焦って被せてしまった)

「Di dove sei?」どこから来ましたか

「sono di Tokyo」東京からです

「Quanto tempo hai studiato l'italiano?」どのくらいイタリア語を勉強しましたか?

「1 annno, 90minuti.....settimana...(うう1年間、一週間に1回90分学校に通いました が言えない。。。90分しか勉強してないように思われたかな・・・)」

(今ならOngni Lunedi al 1 annno(毎週月曜日に1年間)くらいは言える)

「...OK, Livello 2. だけど必要な時にレベルは変更できる。日本人にとってイタリア語での会話は一般的に難しいから。」のようなことを言われながら教室に案内された。

 

教室で一人で待っていると、他の学生が入ってきた。

「Buongiorno,Piacere. Oggi sono prima volta」私は今日が初めてです

「Ah どこから来たの?どのくらい勉強しているの?僕は4週間!」

ドイツ人のおじさんが相手してくれた。

 

 

先生が入ってきて、それぞれの自己紹介が始まった。

クラスメイトはドイツ人、カナダ人、オーストリア人、ベラルーシ人、ポルトガル人、韓国人。

みんなバカンスできているようだ。年齢層は高い。

Pensonata(マンションオーナー)が三人もいた。

 

先生は二人いて、一時限目はAlberto。 彼はイタリア語教師とミュージシャンの二足のわらじを履いているそう。30代後半か同じくらいかな?

ゆる〜く会話を楽しむような、リラックスした雰囲気の人だ。

金曜日はラジオの音楽イベントに行くから、別の先生になるよーと言っていた。

 

高齢は82歳のTedesca(ドイツ人女性)。ボケ防止(多分)のため勉強しているそう。このおばあちゃんはとっても可愛くて勉強熱心で素敵な女性だ。

Coreanaの女の子と仲良くなり、彼女が日本語を知りたいと言って、毎日授業が始まる前二人で「あ!い!う!え!お!か!き!く!」とだいぶ大きな声で練習していて、結構迷惑だったかもしれないが、

「あなたたちの言語はとっても美しくて好きだわ、まるで歌を歌っているみたい」

と言って楽しんでくれた。

 

とにかく一回目の授業は、先生のキャラクターもあって和やかな雰囲気で進んだ。だがしかし、Albertoはかなりゆっくりはっきり話してくれているのがわかったが、私のボキャブラリーはかなり少なく、50%くらいしか理解できなかった。。。

クラスのみんなは結構喋ってる。。。

自己紹介を終えると、プリントが配られた。

再帰動詞のレッスンだ。日本で勉強済みだから問題なかった。

再帰動詞を使ってフレーズを作り、発表してく。

・・・あれ?みんな結構つまづいてる・・・さっきまでペラペラしゃべっていたのに?

すごくフレンドリーだったドイツ人のおじさんもめっちゃ緊張しながら読んでいるぞ・・・

(後に、ペラペラ話せるのかと思ったらみんな知ってる単語を並べて文法もめちゃくちゃで、思いついたまま口にしているだけだったと気づく。)

カナダの若い男女二人は、明らかにレベルが上だった。三日目、彼らはレベルチェンジして別のクラスになった。

 

二限目の先生はRoberta。元気でチャキチャキのイタリアーナって感じの小柄な女性。

そしてみんなが思いつくままに発した言葉を拾って、丁寧に解説してくれる。

「もし早すぎたり分からなかったら、Roberta! Stop!  Ripeti(繰り返して)!といつでも言ってね。何も問題ない。ここは学校だから。」

新しい単語が出てきて「Cosa significa?(どんな意味?)」と聞くと一生懸命イラストを描いて見せてくれる。それがとっても可愛い。

アクセントの説明をするときも、体を前へ後ろへ動かして、みんなもつられて動く。82歳のおばあちゃんも動く。

 

イタリア語を勉強することは、イタリアの文化を理解すること。

きっとイタリアがもっと好きになって帰ってくるんだろうなと思った初日だった。